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2017皇女和宮例祭リポート

2017.10.30(月)

2017年10月26日(木) 瑞穂市呂久の小簾紅園において秋の皇女和宮例祭が

中山道を歩くたくさんの人々に見守られながら行われました。

和宮様が京から江戸へ御降嫁のおり、1861年10月25日、中山道赤坂宿にお泊りになられ、翌26日に呂久の渡しを御座船で渡られたことから、和宮様をしのんで、毎年この日に秋の例祭が行われています。

和宮様のお墓をお守りされている東京の増上寺からも参列されお言葉を述べられました。もし、和宮様が将軍家への御嫁入りをされなかったら、幕府と反幕府の戦いがおこり、そのすきをついて外国が攻めてきたかも知れないと言うお話に、婚約者がいながら、いやいやながらも御降嫁を承知されなければならなかった国の一大事であったことがうかがわれます。

「惜しまじな 君と民とのためならば みは武蔵野の露と消ゆとも」

国のため、民のためと悲壮なる覚悟で江戸へ発たれた和宮ですが、呂久の渡しの船の上から見たもみじのこげるような紅い色に、自分の故郷の人々に心こがれる思いを重ねられて詠まれた歌が

「落ちてゆく 身と知りながら もみぢ葉の 人なつかしく こがれこそすれ」

国を背負う覚悟と郷愁とにゆれる16才の和宮がきらびやかな大行列で中山道を通過していった足跡が、中山道沿いにたくさん残されていて、当時の様子をうかがうことができます。

「憶皇女和宮」の献吟、和宮音頭、静寛院宮奉賛唱歌などが披露され、たくさんの人々が和宮様を大切に思ってこの例祭に参加されているのだと思いました。

休憩室ではお抹茶がふるまわれ、和宮様にまつわる絵手紙や、「横屋切り絵クラブ」の皆さんによるもみじの切り絵作品が展示されていました。

そして、閉式のあとには「すみれの家」さん制作のもみじの形をしたかわいいクッキーが配られました。

※小簾紅園とは和宮様が船上のさな御から葉をご覧になった事に由来する名前だそうです。

和宮御降嫁へ