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呂久白鳥神社内覧会

2020.08.10(月)

白鳥神社内覧会

瑞穂市呂久の白鳥神社では、今年の3月1日に「仮遷宮座祭」が執り行われ、ご神体が仮殿へ移されたのち、御本殿の建て替えが行われています。

8月2日、呂久・中宮区民の方々が屋根となる銅板一枚一枚に名前や祈念の言葉などを記載して、屋根を葺く準備が整いました。

屋根を葺く前に、屋根で隠れてしまう部分を見てもらおうと、8月8日(土)午前9時~12時まで内覧会が開かれました。

御本殿を守護する彫刻

御本殿に飾られる前の彫刻の数々が社務所に並べられていました。これから先ずっと、次の建て替えが何十年先なのかわかりませんが、雨の日も風の日も、神社をお守りしてくれるものだと思うと、よろしくお願いしますと思わずにはいられません。

波兎・雲鶴

波兎

「波と兎」波は水で防災、火除けの守りとされ、兎は子孫繁栄や豊穣をもたらすめでたい瑞獣とされています。

雲鶴

「雲と鶴」雲は龍や神の住処とも言われ、良い事が起こる前兆とされ瑞雲・祥雲などと言われています。鶴は鳳凰とともにめでたい鳥、瑞鳥とされています。

建て替え中の御本殿

足場を登って屋根の方へ・・・。高所恐怖症の私、下が透けて見えるし普段は御遠慮する所、神社新築中に真近で見る事が出来るなんてそうそうあることのない貴重な機会に怖さは何処かへ飛んでいました。

斜めに渡してある4本の太い丸木は屋根と廂にゆとりを持たせて重たい雪や地震などに耐えれるようにする役割があるそうです。

たくさんの木を繋ぎ合わせての美しい曲線、繊細な技術であることがわかります。

本殿正面を守護する龍

蟇股

形がカエルの脚に見えることから蟇股(かえるまた)

本来は屋根からくる重さを支えるために下部が広くなっている部分ですが、時代を経るにつれて装飾の役割が重視されるようになったそうです。

海老虹梁と肘木

海老虹梁(えびこうりょう)

海老のように湾曲している梁、海老虹梁(えびこうりょう)と言います。

母屋と廂を繋ぐ役割をしているそうです。

牡丹彫刻の肘木

牡丹は古くから花の王様と称されています。

肘木とは斗と組み合わせて斗栱(ときょう)を形成し、柱上にあって桁と軒を支えるための横木  『ブリタニカ国際百科事典より』

肘木には単純な単純な形の舟肘木・雲形の雲肘木・花形の花肘木などがあるそうです。

神社の建築についてはあまり知識がなく、池田建築の中川さん(向かって左)にたくさん説明をしていただきありがとうございました。旧本殿を忠実に再現しながらも改良を加えて新たな御本殿が出来上がっていくことがわかりました。

日本にたくさんの神社がありますが、神社建築と彫刻の素晴らしい伝統技術が組み合わさって一つ一つの「お宮さん」が建てられている事を改めて考えさせられました。

遷座は12月

3月から仮殿に座されているご神体を、完成した御本殿にお移しする式典が12月19日に行われるそうです。