今回は続膝栗毛、美江寺宿での一騒動です。(紙版ミニコミ番号:第79号/H25.8発行)
赤坂宿から現在の揖斐川を渡り(呂久の渡し)、美江寺宿へとやってきた弥次さん喜多さん・・・。
前回赤坂宿では、欲を出して大損してしまった弥次さん、美江寺宿では駕籠かきとけんかになります。
駕籠
竹製または木製で、人の乗る部分を一本の長い柄につるし、前後から2人で担いで運ぶもの。
江戸時代初期は、身分の高い人など、乗る人が限られていましたが、しだいに庶民の旅人も乗れるようになりました。
「相棒」「片棒を担ぐ」は、この駕籠かきに由来する言葉です。
また、世の中には色々な役割の人がいるというたとえで「駕籠に乗る人担ぐ人、そのまた草履を作る人」ということわざもあります。
赤坂宿で詐欺にあった弥次さん喜多さん、杭瀬川の”六の渡し”に来て「するほどのことに先非を杭瀬川 六の渡しの六でない旅」とうたを詠みます。
(先ほどのことを悔いる、と杭瀬川・六とろくでなし、の語呂合わせ)
六(呂久)の渡しを向こう岸へ越えると・・・。
駕籠かきが弥次さん喜多さんに駕籠に乗るようすすめる。
「乗ってくれさっせえ」「いらねえ」と言いながら 美江寺の入り口まで来てしまった。
駕籠賃をまけると言うので弥次さん、駕籠に乗る。
駕籠かきの先棒、福七は足が悪いらしく、駕籠がゆれて、弥次さん駕籠から落っこちてしまう。
怒った弥次さん喜多さんと駕籠かき2人がけんか。
駕籠かきが倒れて苦しみ出したので、近所の者が集まりだし、介抱をした。
弥次さん、あわてて膏薬代に、二朱銀を一つ出して、その場から駆け出して行った。
赤坂宿で詐欺にあった時の偽物の二朱銀を出したつもりが本物を渡してしまった。
弥次さん、赤坂宿で詐欺にあったからといって、その偽物の銀貨を渡そうなんていけませんね~。
次回に続く
弥次さん喜多さん、河渡宿で怖い目にあうへ